2013年映画ベストテン&勝手に映画賞 


ブッダ・マウンテン〜希望と祈りの旅』(リー・ユー)
ペコロスの母に会いに行く』(森崎東
『デッドマン・ダウン』(ニールス・アルデン・オプレブ)
『パッション』(ブライアン・デ・パルマ
『東北記録映画三部作』(酒井耕・濱口竜介
ホーリー・モーターズ』(レオス・カラックス
奪命金』『名探偵ゴッドアイ』(ジョニー・トー
ムーンライズ・キングダム』(ウェス・アンダーソン
『女っ気なし』『遭難者』(ギヨーム・ブラック)
眠れる美女』(マルコ・ベロッキオ 
 
ブッダ・マウンテン』の詳細はhttp://d.hatena.ne.jp/jennjenn/20131005/p1
ペコロスの母に会いに行く』は、酒乱夫・加瀬亮がカラにした給料袋が手紙の封筒に変わり、原田貴和子へ幼馴染・原田知世からの返信を届けるという映画的奇跡を体現。手毬歌と再会のスローモーションは「加藤泰越え」を体現。
『デッドマン・ダウン』は今年のアメリカ映画のベスト。ノオミ・ラパスのメイクとアップでデ・パルマ『パッション』に勝り、イザベル・ユペールへの演技指導(!)でベロッキオ『眠れる美女』に勝る(笑)。ニューヨーク・ロケが素晴らしい。
『パッション』はまるでシャブロルが英語圏のキャストを使って撮った米独仏共同製作映画みたいな成熟した演出。後半のデ・パルマ節はお約束。
『東北記録映画三部作』は反則ギリギリの切り返しショットで捉えた出演者(被災者)が全員魅力的。会話がワイズマンのように面白い。
ホーリー・モーターズ』はカラックス&ドニ・ラヴァンのコンビ健在をアピール。
ジョニー・トーは『奪命金』が本命だが、東映ゲリラコメディ香港別動隊(?)の大穴『ゴッドアイ』も加えての出血大サービス2本立て(笑)。
ムーンライズ・キングダム』はブルース・ウィリスの心優しい孤独な警官役に感動。裸のビル・マーレイの「I'll be out back」(裏庭にいる)にも笑わされた。
ギヨーム・ブラックは2本で1本分。フランス映画では久々の若手の台頭。
眠れる美女』は携帯電話とイザベル・ユペールの使い方(笑)がうまくいってないが、ベロッキオは健在。


2013年「勝手に映画賞」は以下の通り。


女優賞;赤木春恵(『ペコロスの母に会いに行く』)、田中裕子(『共喰い』)
男優賞;山崎努(『奇跡のリンゴ』)、村上淳(『モンスター』)
新人賞;菅田将暉(『共喰い』)、真凛咲世子(『ソウル・フラワー・トレイン』)
撮影賞;浜田毅(『ペコロスの母に会いに行く』)
編集賞;森崎荘三(『ペコロスの母に会いに行く』)
録音賞;本田孜(『ペコロスの母に会いに行く』)
美術賞;若松孝市(『ペコロスの母に会いに行く』)
衣装賞;黒澤和子、鍛本美佐子(『そして父になる』)
脚本賞;阿久根知昭(『ペコロスの母に会いに行く』)
音楽賞;星勝、林有三、豊田裕子(『ペコロスの母に会いに行く』)
監督賞;酒井耕、濱口竜介(『東北記録映画三部作』)
タイアップ賞:ソニー生命保険株式会社、長崎ランタンフェスティバル(『ペコロスの母に会いに行く』)
出版賞;鈴木則文(『東映ゲリラ戦記』)
レビュー賞;筒井武文キネマ旬報11月下旬号『デッドマン・ダウン』評)


以上、部門別に「勝手に映画賞」を選出しましたが、これはあくまでも当方の勝手な判断によるものですので、受賞された方もされなかった方も、どうかいっさい気になさらないで下さい(笑)。
 
2014年はよい年でありますように。

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